今月末、研究室主催の公開シンポジウムで成果報告をすることになっている。
聴衆の多くは企業の方々であるから、学会発表とは少し趣の異なった集まりとなるだろう。
サイエンティフィックに価値があることは当然として、コストパフォーマンスの面で優れた研究であるかが聴衆の関心を引くと考えている。
(学会発表の場でも、産業界の審査員は「これは何に使えそうか?」と学生に質問を投げかけることがあると聞いた)
先週は教授・他の発表者とともに何度か発表練習会を行い、スライドやストーリーのブラッシュアップを行なった。
今回の研究内容は博士課程の先輩が9月に学会で発表したものであるから、スライドは大方まとまっていたし、新たにデータを取り直す必要はなかった。
(ただ、9月の学会発表のために実験を進めていた頃ほど苦しい期間はなかった。8月上旬の時点でまだデータは揃っていなかったが、その分野では権威ある学会だから中途半端なものを出すわけにはいかなかった。時間の制約、責任の重さがのしかかっていた。ただ、知識・技術面でサポートしてくれる共同研究者が近くにいたことは何よりも強みだった)
この週末は原稿の暗唱・質問対策を行なっている。
たった15分間の発表であるが、滑舌よく、淀みなく喋ることは、練習なくては容易ではない。
発表時に限って自分のペースを乱すトラブルが起こることもある(まだ一年半に過ぎない僕の研究室生活でも、それは何度か起きている)。
バックアップを用意しておく・事前にプロジェクタの動作を確かめておく等の準備に加え、原稿や考えうる質疑応答を頭の中に叩き込んでおけば、不測の事態が起きても自分のペースは乱されにくいはずだ。
研究プレゼンに関して、この一年半で学んだことである。
現在の研究テーマは終わりを迎えつつある。
公開シンポジウムの後は、論文の仕上げや次テーマの模索を行わなくてはいけない。
この二つを論文用データ採取と並行して行わなくてはいけないのが苦しいところだが、作業量としては一ヶ月ぐらいを見込んでいる。
決して楽とは言えないが、僕も今月から研究でお金をもらう立場となったからには、それに見合うアウトプットを出すつもりである。
ただ、今の研究が一段落したら、綺麗な景色を見ながら、美味しいものを食べたいものだ。
プライベートが充実すれば仕事も充実する、とは、社会人の先輩が口癖のように発していた台詞だった。
良い仕事、良い研究をするための対価がそれだと言うのなら、僕は喜んで払う(僕はもともと旅行好きなのだ)。
2017年10月29日日曜日
2017年10月22日日曜日
心にうかぶよしなしごと
気付くと前回の投稿から四ヶ月以上が経過してしまった。
文章を書くことは、きっと僕にもメリットがある。
頭の中で湧き出た構想を文章にまとめることは、思いのほか難しい。
最近研究計画書(いわゆる学振の申請書に似たようなものだ)を作成する機会があり、それを痛感した。
自分の思考をサイエンティフィックに、論理的に、説得力を以って、他人に伝える技術は、実際に文章を書き続けなければ身につかない。
僕は将来研究者になりたいと考えている。
新しい概念や物質、あるいは手法を構想し、今まで不可能だったことを可能にしたい。
そのためには、自分の研究をサポートしてくれる人々に、研究の意義を説得できる必要がある。
それを目指すことで、自分の研究を独りよがりではなく、専門分野、あるいは広く科学界にとって価値のあるものに設定できるはずだ。
サイエンティフィックに価値があり、説得力のある文章を書く能力が、ブログを更新し続けることで養えるのかは、正直よくわからない。
ただし、少なくとも文章を書くことに対する心理的障壁を小さくできるはずだ。
文筆家・プレゼンターとしての能力に偏りすぎて、肝心の研究計画力が疎かになってはたぶん研究者として望ましくないけれども、その二つをインタラクティブに行えるようになれるならば、将来どこで仕事をするにせよ、強力な武器になるはずだと考えている。
論文を読んだり、研究室の報告書を作ったりする研究室でのルーチン(それはいずれも研究能力の向上を図って課せられているものだ)の中に、僕の独自の試みとして、文章を書くことである、ブログの更新を加えたい。
よって、これからは可能な限りブログを更新してみようと思う。
言い訳がましいのだが、このブログへのアクセス数は去年夏をピークに減る一方で、それにしたがって僕も「誰にも読まれない文章なら書いても仕方がないな」と思い、更新を怠るようになってしまったのだ。
ところが、この頃友人や研究室メンバーから「最近ブログを更新していないね。もう書かないの?」と尋ねられることが多くなった。
僕としては、このブログを定期的に閲覧する人が存在する事実に驚きを覚えた。
このブログの内容が読者にとって有益と言い切れる自信を僕は持たない。
院生の本職たる研究の話ならともかく、僕はお世辞にも政治・趣味・社交に熱心とは言えないから、ここに記せることはせいぜい自身の近況、考え事くらいだ。
僕は同世代と比較してきわめて優秀というわけでも、情報収集力に長けているというわけでもないし、しいて特徴があるとすれば何かにつけて"諦めが悪い"ことくらいだろう。
だが、わずかながら「和田の書いた文章を読みたい」と言ってくれる人がいた。
僕のブログがどのように彼らの好奇心を掻き立てたのかは未だによく分からないが、そう言われたことには僕も満更でもない気分を感じた。
文章を書くことは、きっと僕にもメリットがある。
頭の中で湧き出た構想を文章にまとめることは、思いのほか難しい。
最近研究計画書(いわゆる学振の申請書に似たようなものだ)を作成する機会があり、それを痛感した。
自分の思考をサイエンティフィックに、論理的に、説得力を以って、他人に伝える技術は、実際に文章を書き続けなければ身につかない。
僕は将来研究者になりたいと考えている。
新しい概念や物質、あるいは手法を構想し、今まで不可能だったことを可能にしたい。
そのためには、自分の研究をサポートしてくれる人々に、研究の意義を説得できる必要がある。
それを目指すことで、自分の研究を独りよがりではなく、専門分野、あるいは広く科学界にとって価値のあるものに設定できるはずだ。
サイエンティフィックに価値があり、説得力のある文章を書く能力が、ブログを更新し続けることで養えるのかは、正直よくわからない。
ただし、少なくとも文章を書くことに対する心理的障壁を小さくできるはずだ。
文筆家・プレゼンターとしての能力に偏りすぎて、肝心の研究計画力が疎かになってはたぶん研究者として望ましくないけれども、その二つをインタラクティブに行えるようになれるならば、将来どこで仕事をするにせよ、強力な武器になるはずだと考えている。
論文を読んだり、研究室の報告書を作ったりする研究室でのルーチン(それはいずれも研究能力の向上を図って課せられているものだ)の中に、僕の独自の試みとして、文章を書くことである、ブログの更新を加えたい。
よって、これからは可能な限りブログを更新してみようと思う。
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