2016年10月9日日曜日

Sauvage先生について

今週の水曜日、ノーベル化学賞がSauvage・Feringa・Stoddartの三氏に与えられた。
研究室に配属されて以降この三氏の名前を耳にすることがしばしばあったし、今年のノーベル化学賞の受賞内容について僕はとても好奇心を駆り立てられた。

今年の五月にSauvage先生は東京大学にいらっしゃって分子機械に関する講演をされていた。
実はそのとき、僕も研究室のメンバーたちに交じりSauvage先生の講演を拝聴していた。
かつて超分子化学に関する授業を履修したのでカテナン合成について若干知識はあったが、その分野の大家であるSauvage先生の口から放たれると、同じ内容でもとりわけ興味深く感じられたものだった。

僕は研究室の写真係を任されているから、講演後Sauvage先生の写真をお撮りした。
僕がつたない英語で出す細かい指示に対し、先生はその都度丁寧に応じてくださったのをよく記憶している。(講師の先生が「彼は弊研究室の公式フォトグラファーなんですよ」と、写真を撮るあいだ何度もSauvage先生に対し話しかけていたことも功を奏した……のかもしれない)
そのとき撮った写真は、研究室の教授から無事Sauvage先生のもとへ送られたと聞いている。

ノーベル化学賞の発表翌日に研究室で教授にお会いしたとき、「Sauvage先生にお祝いメッセージを送りたいので、研究室のみんなが入った写真を撮ってくれないか」とお願いがあった。
早速その週のミーティング後、僕は三脚に一眼レフを取り付け、先生はカテナンをモチーフにしたお祝いスライドをスクリーンに映し、研究室総出でSauvage先生を祝う写真を用意したのだった。
カテナンのように腕の輪でインターロックした研究室メンバーの写真も、再び教授からSauvage先生のもとへ送られたそうである。

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