2016年1月31日日曜日

スマホ依存症を治す一つの方法

僕はふだんスマホを使っている。
大学からの事務メールを迅速にチェックしたり、LINEで友人と連絡を取ったりするために、スマホはもはや欠くことができないツールである。

しかしスマホは時間を食いつぶす。
SNSやゲームはちょっとした空き時間の暇つぶしとしてはこの上ないのだが、本当に集中したいときにはかえって煩わしくなることがある。通知を切ればいいのだろうけど、スマホを使うたび通知を切り替えるのは面倒に感じた。また、気軽に使えるものだから、ついついスマホを家族や友人の前でさえ取り出し触ってしまう悪癖がついた。
そして通信料は決して安くない。僕はdocomoを使っているが、毎月3700円の通信料がかかっている。積み重なれば大きな額になる。通信量の7割以上はtwitterが占めている。
大金を払って、生きていくために困らない程度の些末な情報を仕入れている事実に気付いた。

まずtwitterを止めることを考えた。しかし、友人のなかにはtwitterでしか連絡が取れない人も多い。僕個人の勝手な理由でアカウントを消してしまうと不都合かと思って、それは断念した。
スマホそのものをやめてしまうと、大事なメールやLINEを見逃してしまうことがある。ガラケーはネットで通信できるけれども、gmailやLINEとの相性が悪い。無理に使えば通信料がかさむから、あまり良い案とは思えなかった。

そこで、パケホーダイを解約することを思いついた。
僕は普段大学と家以外を行き来しない。家には無線LAN付き光回線があるし、大学にはほぼ全域にWi-Fiが敷かれている。
たまに出かけることもあるが、東京なら多くの場合駅やコンビニからdocomo Wi-Fiにつながる。
つまり、パケット通信ができなくても日常生活にあまり支障がないこと判明した。
この方法なら毎月の携帯電話料金を3000円以上節約できるし、歩きスマホや人と会っているときついスマホを触る悪癖を改善できる。路上にWi-Fiはあまりないし、Wi-Fiのある飲食店は限られている。食事中にスマホを触ることも激減した。

パケホーダイから放たれて1週間ほど経つが、それほど苦労はない。
人と会う約束があるときは万が一のためにパケット通信ができなくても連絡がつく電話番号を教えているし、どこかに行く予定があるときは事前にパソコンで経路や地図を調べて印刷する癖がついた。
通学時など、今までならスマホでSNSをチェックしていた空き時間には、本を読むようになった。
電車から降りたあと駅のWi-Fiで少しだけ通信することがあるが、必要最小限にとどめている。メールやLINEのチェックはそれだけの短時間の通信でも事足りるからだ。

「スマホがないと不便」──そう思い込むことで、スマホに依存したのはあまり得策ではなかったように思う。スマホを語義通りの携帯電話ととらえることで、今までとは別の、有意義な時間の使い方を確立できる可能性が広がっていた。

最近はMVNOやWiMAXなど、スマホの本来の高機能を全く損なわずに安価で高速無線通信を享受する方法も普及しつつある。
しかし、スマホ依存症を改善したいと考えている者にとっては、それは必ずしも根本的な解決にならない。安価でネットにつながるだけ、スマホに対する心理的障壁は低くなる。浮いたお金でまた新たにスマホを契約したり、通信量を増やしたり、かえって依存を深めることもありうるだろう。

いま使っているスマホのパケット通信を解約し、Wi-Fi専用機とする。自宅や勤務先(大学)等に無線環境が備わっていて、通勤・通学時間にスマホで通信できなくても不便に思わない覚悟があるのなら、この方法は金銭的および時間的節約術として有用である。また、2台持ちとは違い新たに端末を契約する必要もないから、すぐ実践できる。Wi-Fiが使えるところであれば、スマホの利便性は以前通り保たれる。
今の大手携帯キャリアは同じスマホを長く使うユーザーほど損をするシステムになっている。ならば、せめてそれへの抵抗として、パケット通信を切ってみたらどうだろう。

パケット通信ができなくても、きっと世界は変わらない。まずは、「どこでもインターネットができなくてはならない」という思い込みを捨てることが有効だ。

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